俺にだけ愛された女の子は……。


唯一この家で
鍵のかかっていない
部屋の扉を開けて
リビングへと出る。



「おはよう
母さん」


「おはよう
My doll〔マイ ドール〕
(私のお人形)
ちゃん

そこに金置いといたから、

その野良犬みたいに
汚ならしい髪を

綺麗にしてもらえるよう
美容室に行ってらっしゃい♪

だめよ~
その長い髪を
切ろうとしちゃっ!!

評判いいんだから~

それに、
何より
髪が引っ張りにくく
なっちゃうわ

わかったぁ?」





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