君がいてくれるなら
座っている距離もいつもより近くて
私に笑いかける先輩の瞳から目が放せなくなる
「実莉・・・?」
先輩に名前を呼ばれてハッと我に返る。
つい目線が離せなくなって、ぼおーっとしちゃった。
「で、実莉はいつから名前呼んでくれんの?
あれから電車乗ってる間、ずっと楽しみに待ってるのにぜんっぜん呼んでくれないんだもんなぁー。」
先輩はからかうような口調で言い、足を前にほおり出して大きく伸びをした。
そしてそのままの格好で私をじぃーっと見つめる。
“呼んでほしいな”
先輩の瞳から伝わってくる
うぅ・・・・・・
そんなに見詰められたら、言えそうでも
恥ずかしくなっちゃうよ。