君がいてくれるなら


「バスまでまだ暫く時間ありますね。」

「あっち座ってようぜ。」


地元の駅まで帰って来た私達。

私の乗るバスの路線は本数が少なめで、後30分位ある。
ちょうど1本前のが出た後だった。

先輩が乗るバスはコンスタントに出てるから、私が乗るまで待っててくれる。


「セン・・・あのっ、一緒に居てくれてありがとうございます。」


駅の隅っこにあるベンチに座り、私は先輩にお礼を言う。


「俺が居たいんがからいいの!」


先輩は笑いながら私の髪をクシャッと撫ぜる。

うわ・・・先輩が近い。


直ぐ横に先輩の笑顔


胸がキューっとして、苦しい


だけど心が温かくなるような心地いい苦しさが、気持ちを満たしていく。






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