君がいてくれるなら


昨日の夜から色々願い事は考えてたけど、一杯浮かんできて決められなかった。

だからその時思った事にしようって思ってた。


そっと目を開いて横を見ると、もう先輩は顔を上げていた。


「もういいの?」

「はい。ばっちりです。」


私の返事を聞いた先輩は微笑んで、合わせていた手を下ろした。


2人で礼をして拝殿を後にする。


「あ、せっかくだし、おみくじやっていく?」


先輩の目線の先には御札売場


私と先輩は1枚ずつおみくじを引いて、お互いゆっくり開いていく。

小さく畳まれたおみくじ

少しずつ開くその度、不安と期待が膨らんでいく。




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