コトン、コトン。
「ただいま。」


僕は家に入り、中を見回しました。

麻衣子の姿が見当たりません。


時計を見ると、午後の9時でした。


こんな時間に出かけるなんて、どこに行ったんだろうと思いながらも、その内帰ってくるだろうとソファに腰を下ろしたとき、携帯が鳴りました。


それは、麻衣子の死を報せる電話でした。
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