チャット★ティチャー
「よ・・よ・・よ・・よ・・」

緊張で俺はガチガチになった。

同じ学校で同じクラスの生徒となると、コンビニの店員や、美容師の粟田とはまったく違う緊張感だった。

咲美は二コリと笑って「じゃあ行こうか」と言って校門の中に入って行った。

後についていかずに俺がいつまでも校門で前でもじもじしていると、咲美が俺の手を勢いよく掴んで、校門の中に引っ張り入れた。

「自分の高校に入るのに、そんなに緊張する必要なんかないでしょ」

そのまま手を引かれて、俺は校舎の中に連れて行かれた。

「教室の前に、職員室に行こうか」

「二年ぶりだし、一応先生に先に会っておいたほうがいいよね」

俺は咲美と共に職員室へと向かった。

途中で数名の生徒とすれ違った。

その中には知った顔もいた。

一年の時、同じクラスのだったやつだ。

俺の顔を見て、少し驚いた顔をした後、隣にいた友人とコソコソと何かを話している。

そんな反応をされる事は容易に予想できていたが、実際にそうなるとやはり辛いものだった。

俺はうつむき、下唇を噛んだ。

すると咲美がつないでいる手をグイッと引っ張った。

「あんなの気にする事なんかないよ」

女の子に同情されて、少し情けない気持ちにはなったが、俺の事を気にかけてくれる咲美に今は素直に感謝する事にした。

「ありがとう、大丈夫」


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