チャット★ティチャー
「まぁでもたしかに島崎さんはすごい可愛いよね。」

お好み焼きをひっくり返しながら咲美が言った。

咲美が突然蒸し返すので俺は口の中で、もんじゃへと変わり果てたお好み焼きが盛大に脱出を試みるのを寸前で押さえた。

「島崎さんスタイルもいいし、こないだ着替えの時、聞いてみたらＥカップだって言ってたしねぇ。」

「男子にもモテモテでよく告白されてるみたいだし。」

「まぁそりゃ私はＢカップだし、告白なんてされたことないし、薔薇と害虫って言われてもしかたないよねぇ。」

例えがなぜか恐ろしく飛躍していた。

「いや、そんな事ないよ、委員長は可愛いし、優しいし。」

「今回の事もまじで感謝してる。」

「委員長がいなかったら、きっと校門で引き返してたよ。」

「タンポポって言ったのはみんなに愛されそうな花だから例えただけで・・・」

俺がごにょごにょと言い訳をしていると咲美は「あはは」と笑った。

「田中君、フォローが上手だね。」

「まぁ島崎さんと比較されただけでも光栄でございますよ。」

咲美はニコニコしながら、お好み焼きをパクパクと口に運んでいた。

さっきまでは不満そうな顔をしていたのに、女の子はよくわからない。



< 63 / 200 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop