恋する夏は微炭酸。 -2010年夏休み短編-



「鉄平ちゃん、あと1週間だね」



敦子の声に耳を疑った。



「え?」



「聞いてない?さっき有美達が言ってたよ。鉄平ちゃん、大学の何かがあるからあと1週間しかコーチできないんだって」




聞いてない。


1週間って。



じゃあ、最後の試合、鉄平は一緒にいてくれないんだ。






「知らなかった・・・・・・」





私の目からは大粒の涙が溢れていた。



それを見た敦子と美紀が私を囲んでくれた。





「そんなに好きなんだね、凛」



「初めての恋だもんね」





どうしたらいい?


こんなに好きなのに。



素直になれない。



素直になったらだめだよね?




だって、相手は大人で。



私は子供で。




でも、もう会えないなんて嫌だぁ・・・・・・







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