短編■ 「誠に遺憾です」
「ねえ、お姉ちゃんを美女だと思う?」
「全然っフッツー!」
即答した妹に内心舌打ちをするも、話を続けた。
「つまりあんたもフッツーなの。普通って最高に騙しやすいんだよ?
ちやほや扱いに慣れてないから、ちょっと褒めてあげたら勘違いして喜ぶんだもん」
妹の単純さを改めて本人に教えてやった。
―――すると、
「私って最高に安い女だったんだ」と、ようやく気付いたらしい。
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