短編■ 「誠に遺憾です」
「しっかりしなさいよ、同じ双子でしょう?」
「うん、私がんばるよ」
「あ、でもお姉ちゃんの彼氏を奪うとか言うベタな感じはやめてよね?」
くすくす笑い、妹の“純粋な恋”は幕を閉じた。
もう3年生で。
私は彼氏が通う大学に決めた。
(と言ったら不純に思えるけれど、もともと幼稚園の先生になりたいと、
中学の時にボランティアに参加して、出会ったのがきっかけだから、
必然的に進路が重なったのだ)