☆オカマに恋した☆
「ねぇ、アタシがモデルだったんでしょ?



だったら、見せてくれてもいいじゃん。



ケ〜チ!」



 ぽってりとした唇を、突き出して愛は言った。



「ただの落書きだし…」



 私がそう言っても、愛の顔は膨れっ面のままだ。




困りながらも、そんな愛の顔を眺めているのが楽しい。




どんな反応が返ってくるのか、正直怖い。




しばらく、人に絵を見せたことなんかなかったから。




でも、愛だったら本心をそのまま言ってくれる気がした。




中学の頃みたいに、裏表のあったクラスメイトとは違って。




「わかった」



 私は恐る恐る、スケッチした絵を愛に差し出した。




 心臓が高鳴るのを感じた。




「すっごい!!」



 その声が大きくて、私が驚いてしまったほどだ。




愛は、私の絵を食い入るように見つめ続けてる。



「写真みたいだわ〜!!


光があって、エネルギ−を感じる!」



「私の絵が?」



 思わず聞き返してしまった。



「そうそう!



モノクロだけど、光が射してる」



 目を潤し、輝かせながら真っ直ぐに私を見つめて言った。




 嬉しい! 嬉しい! 嬉しい! 愛に誉めてもらえることが、こんなにも嬉しいことだったんだ。



その反面、恥ずかしくなって/////また目をお互いに反らした。
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