☆オカマに恋した☆





 そういえば、小学生のころにも、愛みたいに目を輝かせて、私の絵を見ていてくれていた、女の子の友達がいたことを思い出した。




いつも描き終わると、一番に見せていた。




その子が一番、私の絵を理解してくれていたような気がする。




「ハルちゃんは、絶対良い絵描きになれるよ」



エクボをつくりながら、無邪気に笑って何度もそう言ってくれた。




しかし、小学校高学年になると、引っ越ししてしまった。




長い休みがあると、電車で一時間かけて彼女に会いにいった。




しかし、中学に入ってしばらくすると、連絡が取れなくなってしまった。



いつも一緒にいたのに…。



私はクラスメイトのように、彼女にも裏切られてしまったような気がしていた。





 それでも今、懐かしくなり彼女は元気にしているのかな? と、ふと思った。
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