☆オカマに恋した☆





 先輩を追いかける気にもなれず、かと言って愛達とも帰る気にはなれなかった。




「忘れ物しちゃった」



 そう、独り言のようにつぶやき、教室へと足早に向かった。




もちろん、嘘だ。




 愛がああいう話し方なのも、スカートをはくのも、カトゥに好かれたいからかもしれない。




そう考えると、納得できる。




 今日の先輩のあの態度といい、何だか知りたくないことを、知りすぎてしまってショックだった。





 愛の気持ちが、よくわからなかった。
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