Genius~守り人~
「…草火さん…」


來は踵を返し草火のもとへと走る。


草火は血溜まりに横たわったまま動かない。

「草火さん」

抱き上げ呼びかけるとうっすらと目を開けた。

「…來…」

「良かった、すぐ病院に…まだ…」


「…いえ…私はもう…ダメよ…」

途切れ途切れのかすれた声

「…そんな事は…」

「…自分の事だもの……
罰でも当たっちゃったのかしら…」

草火の浮かべた笑みに影が差す。


「これ…返すわね…」


震える手で首飾りを自分の首から來の首に移す。


「…ごめんなさい…傷ついちゃった…」

「草火さん…」




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