Genius~守り人~
「…どういうことだ?コレ…」


しばらく経って氷が護に尋ねた。



「うーん…。つまり…内裏のせいで死んだと思っていたヒトが生きてた……内裏のせいだって誰かに吹き込まれてたってコトかな……?」


頭をポリポリと掻き二人を見下ろす。


そして來奈の右手に気になるものを見つけた。




黒い刻印





「…それ……」


來奈の右手にそっと触れる。


「触るな!!」

秋穂から離れ自分の手を掴んだ護の手を払いのける。

「その刻印…」

左手で右手の甲を握りしめ護を睨みつけた。


「…そうだ…オレは…哀哭溜だ…」


場の空気が僅かに冷えていく。


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