Genius~守り人~
ー くそっ…こいつを…どうにかしないと……


苦痛に耐えながら考えを巡らす。

その時、一瞬電流が弱まる。

“炎<エル>”

朱雀は自分ごとつるを大きな炎で包む。

つるは灰となって根元から消えていく。

片膝をつき着地した朱雀は、ゆらりと立ち上がり御前を睨む。

「フッ…往生際が悪いヤツ…」

「それは…そっちも…だろ…」

息が上がり2人は肩で息をする。

「オレは…死なねぇよ…

御前、貴様を倒し…組織を潰すまではな…」

朱雀の瞳に灯もる炎が一層強くなる。

「これで終わりにしてあげる…」

御前はうっすらと笑みを浮かべる。


“最大電流撃波<レル=シン=ソイル>”


トンネル内の空気が波打ち、ピリピリとしたものが伝わる。






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