君と一緒に(短)
「脩ちゃんっ!」
「由宇、おっそいよ」
「ごめんね、着付けるのに思ったより時間かかっちゃって」
小走りするたびにカランカランと下駄が鳴る。
待ち合わせの場所に立っていた脩ちゃんは、毎年同じ紺色で無地の浴衣を着ていて。
「やっぱりそれにしてよかったね。よく似合ってる」
「っ」
「それに、ほら、俺のとお揃いみたいでしょ?」
にこにこ笑う脩ちゃんの言葉に、あたしの頬が赤くなるのが分かった。
何でこんなに簡単に、サラッと恥ずかしいことが言えてしまうんだ……。
「さ、行こっか。花火始まっちゃう」
「……ん、」
はぐれないように、いつもより強く手を繋いで人混みの中を進んでいく。