恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜



どうやら、帰ることにはなったみたいだけど…



何か問題があるみたい。



「どうしたの?」



ギュッと抱きついている茉央の背中を擦りながら、私はかーくんに聞いてみた。



「……兄貴だよ。今、実家にいるんだってさ。」



お義兄さん…?



あぁ…
仲、悪いんだよね─



「いいじゃん、別に。」



「嫌だよ…」



そんなに嫌わなくても…



お義兄さんはかーくんよりだいぶ軽い感じだけど、別に悪い人じゃないし。



「でも帰るって言っちゃったし、母さんも希と茉央に会うの楽しみにしてるから…行くけどな。」



「じゃあ準備しなきゃね。茉央、明日お出かけだよ?」



「かーけー?」



「うん、遠くのおばあちゃんのところだよ。久しぶりだね〜」



「んー♪」



さっきのことはもう忘れたのか、茉央はご機嫌に返事をすると、かーくんに飛びついた。










< 111 / 202 >

この作品をシェア

pagetop