恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜



「それ、マジなの!?え、え?男の子?女の子?」



性別が完全にわかっても、陽翔には何も言ってなかったからな…



「…女の子。」



驚きを隠せない様子の陽翔に、俺は普通に答えた。



「へぇぇ…じゃあ一真、立ち会い出産してきたの?」



「まぁな……」



そう答えながら、俺はあの時希に握りしめられていた左手を見た。



…赤くなってる。
結構な力だったしな─



ま、希の痛みに比べれば、こんなの全然だよな。



「だから眠いのか……なるほど。あ、そうだ!それなら、お祝いしないとな!」



お祝い…?
あぁ…そうだな。



今日帰ったら、きっと病室には茉央もお義母さんも来てるだろうし…



そこで発表だな。






え?
何をって?



…まだ秘密だ。








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