恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜



そう言って、女医さんは新生児室の中へ入っていった。



しばらくして、女医さんは小さなベビーカーみたいなベッドを押して戻って来た。



「はい、希ちゃん。今日から母子同室出来るから。だけど、絶対に赤ちゃんから目離しちゃダメよ?」



女医さんの言葉に、私はしっかりと頷いた。



責任重大だな……



でも、私はこの子のママなんだから、ちゃんとしないといけない。



頑張らなきゃ…






「…名前は?決めたの?」



病室に戻り、赤ちゃんのベッドを私のベッドの隣に置いた後、お母さんが尋ねてきた。



「うん。かーくんがね、もう決めてあるみたいなんだけど……」



私は知らない。
かーくん、教えてくれないし。



多分、今日ここに来たら教えてくれるはず。



「今回も一真くん?そう…一真くんなら、きっといい名前付けてくれるわ。」



なにそれ?
ちょっと…不満。



裏に『希に任せたら…ねぇ?』みたいな意味が込められてるような気がするの、私だけかな?









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