恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
でも…この子はもう俺のこと知ってるみたいだし、まぁ…いっか。
希の方を見ると、俺に向かって口パクで『その子、お願い』って言ってるし…
希の隣には、この子の母親らしき人もいるし…
「大和くん…だったっけ?一緒に遊ぼっか?」
こういう時、教師やってる自分が役に立つ。
俺の場合、基本仕事上の相手は高校生だけど、小さい子の扱いも意外と似たようなものだ。
「うん!あそぶ〜!!」
元気だな…
茉央も嬉しそうだし。
そんな2人を見て、俺はふと考える。
俺も小さい時は…
こんなだったのかな?
兄貴に遊んでもらった思い出なんて、全然ないけど…
今の大和くんが兄貴で、茉央が俺…そんな立場だった頃もあったのかな?