恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
俺の憎たらしい兄貴。
兄貴とは、希と結婚することが決まって、実家に挨拶をしに帰った時に会ったのが最後だ。
あの野郎…
その時はまだ籍を入れてないとはいえ、希は俺のなのに、自分のものみたいにベタベタと触りやがって─
絶対に許さねぇ…
兄貴にはもう二度と希を会わせたくないっていうのが、俺の本音だ。
「まおくんパパ、どうしたの?…いたい?」
「ぱっぱぁ〜?」
あぁ…ヤバイ。
子供たちがいるのに、ついつい兄貴のことを思い出してしまっていた…
「…いや、大丈夫だよ。茉央、大和くん。次はあっち行こう!」
変な空気を紛らわす為に、俺は別の遊具の方を指差して、そっちに行こうと2人を促した。