恋、涙 …【2】〜私とあなたと小さな天使〜
「頼むよ〜、一真……今日だけは参加して!!」
「…え?」
話を聞くと、今夜学年の先生たちで飲み会をしようということになっているらしい。
しかも、陽翔は勝手に俺も参加させると言い切ったそうなのだ。
俺が飲み会は行かないって言うことぐらい、わかるはずなのにな─
「な?頼む、一真!親友の俺のメンツを立てると思ってさぁ…」
親友…ねぇ。
勝手な時だけ言いやがる。
「顔出すだけでいいから!」
「はぁ…わかったよ。断りすぎもよくないしな…ちょっとだけだぞ?」
俺は陽翔の熱心な頼みに折れて、仕方なく飲み会に参加することを決めた。
帰りたかったのに…
俺はため息をつきながら携帯を出し、希に『今日は飲み会に行くことになった。帰りは遅くなる。』とメールを送った。