秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


「はい、ちょっと重いよ?」



分厚い辞書を取り出して、あたしに向かって笑いかける先輩。


嬉しすぎる気遣い。

本当に紳士みたい……




「っ……///」




受け取るとき度々触れる先輩の指に、ドキドキしっぱなしだった。


きっと、真っ赤な顔してるんだろうな…あたし。





そんなこんなで、段ボールが2つくらいいっぱいになったとき…




……ガラッ



図書室のドアが開いた。




「……おぃ、弥斗。
お前、何やってんだよ。」


「ぁっ…副会長…!!」




そこには、ちょっと不機嫌そうな顔をした副会長

寺山 紳 テラヤマ シン


が立っていた。





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