秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


あたしなんかより可愛い子が

もっと明るくて綺麗な人が


先輩にプレゼントする。



その中にあたしがいたら……

絶対おかしい。


地味で、暗くて

こんな風にマイナスに考えてしまうあたしなんかが


先輩にクッキーなんて渡してはいけないんだろう、本当は。




「………はぁ…」



自然と出てしまうため息。


下を向きながら、クッキーを作るため調理室に移動した。



調理室には、様々なクラスや学年の女の子がいて

余計に気分が落ちる。



ぁ、あの人……

下屋敷先輩だっ…


きっと、先輩に何かあげるんだろうな…



イヤなことに目を向けないように、ただひたすらにクッキーを作り始める。




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