秘密事は図書室で~甘い会長の罠~


先輩が眩しくて、目を瞑ってしまいたくなる。


現実から逃げたいから目を瞑って、耳を塞ぎたくなる。




イヤ。

見たくない。



みんなにキャーキャー言われる先輩は

見たくない。



みんなに笑いかける先輩なんか

見たくないよ……






「ちょ…清嘉?どうしたの?」




気付くと、頬を温かいものが伝っていた。


なんであたし、泣いてるの…?




「な、なんでもない。
ちょっと…」



ちょっと

何よ。


ちょっと

何なのよ。



心配してくれた美央に微笑んで、ステージに視線を戻した。





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