秘密事は図書室で~甘い会長の罠~
あたしの苦手な人たち。
まぁ、関わることもないけど。
「……ぁ…」
「ねぇ…ぁれ…」
ボソボソと話す声が聞こえる。
…いつもはもっと大きな声で喋るのに。
ちょっと気になってそっちを向くと、バチッと目が合った。
………ばっちり。
「…ねぇ、中川さん。」
「え…」
暗い茶色に染まった長い髪をなびかせて、あたしの席に近づいてくる。
違うクラスの子…
……あたしに、用?
「アンタ、文化祭で先輩からお好み焼き作ってもらったヤツ?」
「………ぇ…」
その子の言葉に
ドクンと心臓が跳ねた。
.