ALLY


「じゃあキスして。」

は?何でそうなんだ。

「何で?」

「諦めらるから。」

ユイコちゃんは目を閉じた。

こんな気持ちも何もない形だけのキスをされて嬉しいのだろうか。

俺は唇を軽く押し当てた。

「ありがとう。」

ユイコちゃんはそれだけ言うと、泣きながら教室を出て行った。

キスしたらヤバかったのか。

女ってわかんねえ。

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