7日間の恋の魔法
お薬服用中

1-1

それもつかの間―――……


「おい、逃げるなよ。」


歩き出して数秒、晃はすでに私の隣に並んで歩いていた。


「に、逃げてないし。今日は学校に早く行かなきゃいけない用があるの。」


「何の用だ。」


「えっと…だから……、その………あれだよ、あれ。」


頭が真っ白になってしまっていて全く理由が思いつかない。

私本当にバカだ。


「フッ。俺に嘘つくとはいい度胸してんじゃねーか。」


まるで悪魔のような笑みに一瞬背筋が凍りつく。


「俺に嘘をついた罰だ。鞄持て。」


「やだよ。」


「あ゛?」


ギロリと睨まれ何も言えなくなり仕方なく晃の鞄を持つ。


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