君が残したもの
君と出会った
小学校6年生の時に念願だったトイプードルの仔犬が家に来た。

よく小学生の時に「家で何か生き物を飼ってる人?」と先生に聞かれても生き物を飼っていない僕は何も言えなくて、ちょっぴり悔しい思いをしていた。

でも今は違う!

家に犬が来た!
家族が増えた!

初めて触るまだ産まれて2ヶ月ばかりの仔犬は暖かかった。

生きているという暖かさが手から心に伝わってきた。

産まれた日は2000年の8月8日、名前は王様のように強く育ってほしいということで
[キング]と名前をつけた。

キングが家に来てから生活スタイルが180度変わった。

全てが犬中心となった
でも楽しかった。
嬉しかった。

何をやっても
何を見ても

キングがいる生活は常に新鮮で温かかった。
キングが来てから友達と遊ぶ機会が減った。
毎日の散歩は僕の仕事だから、いつも学校が終わったら1番に家に帰った。

玄関を開けるなりキングが飛び付いて顔をなめまわす。

そんな毎日が幸せで
そんな毎日でも苦にはならなかった。

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