亮平のおもちゃ

達也だけ



「なに言ってんだ。てめぇ。やりすぎだろ。」

順平の言葉で、冗談だとわかった。
だけど、

「…。すみません。転入生ですか?まだ数名、顔と名前が一致していなくて。」

「亮…平…?」

俺は、涙が止まった。


 いったん病室から俺たちは追い出されて、しばらくすると、医者がこういった。

「残念ですが、1部のみの記憶障害が判明しました。ほとんどが、相馬さん関係で。」

「…まじかよ。」

俺は言葉が出なかった。だけど、順平は急にキレた。

「っざけんなよ!!なんで達也なんだよ!意味わかんねぇ!」

< 37 / 52 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop