センセイ
センセイの声が、ずっと耳に残ってる。
センセイの手の大きさが、ずっと腕に残ってる。
朝がきて、蝉が鳴いて。
夜がきて、星が瞬いて。
それから数日。
夏休み中とはいえ、何の噂も流れてこないことに、私の中には少しの不安が生まれてた。
あの後センセイは、どうなってしまったのか。
生徒に手を出そうとしたなんて、他の先生に伝わったらどうなってしまうのか。
ずっと気になって、心配で。
でもどこかで、私のことをちゃんと見てくれないからだって。そのせいでセンセイに罰がくだってもいい気味だって。
そんな嫌な感情が、また私の中で渦巻いてた。
どうせセンセイが後悔したところで、その気持ちが私に向くことなんてないのに。