センセイ



着ていた白衣を投げつけて必死に叫ぶ私を、センセイは悲しい視線で見つめる。

そして静かに、一歩ずつ、私に近づいてきた。



「ほら…、良い子なんかじゃないんだから。私、優等生なんかじゃないし、センセイの前でだって、こんなにカンタンに脱げちゃうんだから…っ」



わずかに後ずさりして、震えた唇を噛み締めた私。

そんな私の腕を、またセンセイは、優しく捕まえる。



「じゃあ、なんで泣く必要がある」

「泣くって…」

「なんで怯える必要がある」

「お、怯えてなんかっ…」

「……もっと堂々としてればいいだろ。平山はいつも臆病に小さくたたずんで。オレはそんな平山に明るく笑ってほしくて、目にとまれば声をかけることも繰り返してきたのに。結局そんな嘘をつかせてしまうほど、オレはお前の気持ちも分かってやれてなかったんだな…」

「ち、ちがっ…、だから、嘘なんかじゃないってば。……そうだ、今すぐセンセイが確かめてみればいいでしょ!」

「確かめる?」



っ…!




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