君と手を繋いで




ドンッ!!





いてーなー…誰だよ!!




思わず舌打ちをしてしまいそうにったが、ぐっと抑えて、表の顔で大丈夫?とか言って、目の前のぶつかっている人物を見た。


すると、そいつは小さい女で、涙目になりながら鼻を押さえていた。

そして、見上げて俺を見た途端、時が止まったように目を最大限に大きく見開いて、呆然と立ち尽くした。



そいつの髪はボブで前髪を綺麗にそろえ、色を明るい茶色に染められていていて、
その時、夏の季節には珍しい涼しくて心地好い風が吹き、その風に吹かれてそいつの綺麗な茶色い髪がふわふわと揺れ動いていた。





―…気がつけば、お互いじっと見つめていた。

まるで時が止まったように。




はっと気がついたその瞬間、自分の鼓動が動き出すのを感じる。


ドクドクドクドク―…と早いスピードで心臓が鳴り響いている。



何故、こんなにも気持ちが高ぶるのか、今の俺にはわからない。


でも、この初めて感じたこの気持ちは、心地好く、ずっと感じたくなるような、そんな心地好さだった。


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