君と手を繋いで




連れて行った場所はサッカー部の部室。


今はみんな練習中なのでここに居ないし、大丈夫だろうと思い連れて来たが、

ここがサッカー部の部室だとわかると、そいつは何故かあたふたしだした。


そして、考え事をしていたのか、

「て、そんなことじゃなくて!!」

と言いながら、一人でツッコんでいる。



…こいつ、色んな意味で大丈夫だろうか。



そう思いながら呆れて見ていると、段々と顔色がサーッと青くなり、終いには鞄を握り締め、帰ると言ってきた。


わけがわからない俺はそいつを引き留め、理由を聞くと、そいつは鞄を握り締め、俯いたまま、

「だ、だって私たち赤の他人なのになんでかサッカー部の部室に来てるし。それに…」

と言って、一端話を区切ったので、俺は、それに?続きを促すと、


そいつは俯いていた顔を上げ俺を見つめてきた。


結構近い距離で見ているので、彼女の瞳が俺を映すのがわかる。


日本人には珍しい茶色い瞳が俺を見る。


少し見とれてじっと見ていると、一気に顔がボンッ!!と音を立てているかのように赤くなりバッと顔を背けられた。



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