小さな殺人鬼
「私ね、死なないの。手足が吹っ飛んだけど、変な力があって生きてるの。無意識に、奪っちゃうの…無意識に!!夜になったら…無意識…に…」

飛鳥は、ハッとした。
夜になったら、無意識に。

歩けるようになった今…美香は…。

「…美香ちゃん、本当は…」

「殺したくないの。でも、夜に…」

力が発動する…。
今は朝。

「…美香ちゃん!ちょっと待ってね」

隔離しなくては。
歩けるようになった今、港に出て人を殺すかもしれない。

携帯電話を取り出し、かける。

「神田さん!来てほしいの。早く…できるだけ早く!」

「分かった」

零都は、電話を切った。

(被害が大きくなる前に…)
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