ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~
「落ちてきそうだけど、届かないね」
手を口元に当てたままそう言ったら、
「うん…でも」
言いかけて、ワンはあたしの手をとると両手で包んだ。
「届くよ」
そしてあたしの目を見て笑った。
真っ直ぐな瞳に、あたしがうつる。
暗くても。
なにも見えなくても。
君にはたしかに届くんだ。
月明かりしかない部屋で、2人の唇が重なった。
ワンの熱があたしへ伝わる。
「……っ…」
ワン…?
「ちょ、待って、ストップ!苦しいよっ」
「あ…ごめんっ」
ワンはハッとした顔で、あたしから少し離れた。
「稀衣ちゃん、どうしようっ…」
え、な、なにが…?!