ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~



軽すぎて、慣れない下駄で着いていくのは大変だ。



2人で歩くこと数分、太鼓の音と共に屋台が見えてきた。



近づくにつれ人も増えてく。



「稀衣ちゃん、稀衣ちゃん!」

「ん?」

「なにから食べたい?」



ワンの瞳は、屋台を見つめたまま輝いている。



「ワンなに食べたい?」

「オレ?」

「そう」

「オレは…全部!」

「それは無理!」

「決めらんないから、稀衣ちゃん決めてよ」



そーいうことか。



「なら、かき氷かりんご飴」

「うん、行こ!」



あたしの答えに大きく頷くと、ワンは再び歩きだす。



そして、人込みの中ようやく見つけたりんご飴の屋台でりんご飴2つ買って、再びブラブラ歩いていた。



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