ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~
【kie※side】



別に拗ねてる訳じゃない。



怒ってもないよ。



悲しいとかも、思ってないし。



呆れたりなんか、するはずがない。



「稀衣ちゃん」



…だって。



そんなこと意味がないって、分かってるから。



ほら、もうダメだ。



そんなのより、嬉しいが勝つから。



些細なこと、どーでもよくなるから。



ちゃんと来てくれるから。



今のあたしは、それだけで機嫌も直るほど、単純な女になったってこと。



「お父さんは?」



なびく髪を手でおさえながら、ワンの方に振り返った。



「奥田さんと帰った」

「そっか」



ワンなら、あのお父さんの相手もつとまりそうだもんな。



テンポが似てるし。



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