ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~
「足、動かなくて…っ」
「待って、動かさない方がいいよ」
とりあえずなにも触らず、先生に見せた方がいい。
「オレの背中に乗って。保健室まで運ぶから」
「え、いや、それはっ」
「可奈、ワン君の言う通りにした方がいいよ!」
「男子じゃなきゃ、運ぶのは厳しいしさ」
「ほら、乗って」
始めは顔を真っ赤にしながら、躊躇っていた彼女だったけど。
そのうち、恥ずかしがりながらもオレに体重を預けた。
「足、結構痛むの?えっと…」
歩きながら、オレは尋ねた。
「あ、大場(おおば)です」
「そっか、大場さんだ!名前覚えんの苦手なんだ、ゴメン!」
「いやいや、いいんです!」
顔はすぐに覚えれんのにな。
「まだクラス変わったばっかだし。私なんて目立たないし、覚えられなくて当然っていうか…」
当然?
「え、なんで?」
「なんでって…」
「オレ、覚えてるよ。大場さんのこと」