ワンラブ~犬系男子とツンデレ女子~



雪山の、それも穴の中で、あたし達は遭難しかけだってことも忘れて、言い合っていた。



「なんでそんなに、触りたいの?!」

「好きだから!可愛いって思うから!オレのだって、実感したくなるから!」

「っ」



す、好きとか、可愛いとか…。



面と向かってこんなにも直球で言われると、照れ臭すぎてあたしはなにも言い返せなくなる。



そんなあたしの顔を見たワンまで、赤面する。



「おーい!そこのバカップルさんよ~」

「いい加減、出てきなさいよ~」



そこへ、上から声が降ってきた。



「純ちゃん!橋野!」



佐倉と麗奈が、穴の上からこっちをのぞいていた。



「これまたしょうもない事で、言い争ってんのな?」

「聞いてるこっちが恥ずかしいっつーの!」



………(恥)



なんにも言い返せません…。



あー馬鹿みたい。



ワンといると、いつもこうだ。



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