ナンセンス!
一斉に、他の生徒たちの視線が注がれるのが感じられた。
ざわざわ、ひそひそと、ささやき合っている彼らの声が聞こえる。
「 ・・・星川だ。 星川が、登校して来たぞ・・・! 」
「 今日、放課後に会議があるんだろ? 仙道寺とは、コトを構えるのかな・・・? 」
「 みちるさん・・・ 頼りになる人だったケド・・ 仙道寺が相手じゃ、これが見納めになるんじゃないかしら 」
「 ウワサじゃ、海南高校も、仙道寺の傘下に入ったらしいわよ・・・! 」
「 試験も近いのに、これじゃ、安心して勉強も出来ないわねえ 」
・・・おい、そんなにヤバイのか?
誰だ? これが見納めだ、なんちゅうコト言ってんのは・・・! 縁起でもない。
ヤだからな、僕は。 ヤバくなったら、早々に、立ち去らせて頂く。
それに、何で星野が、星川( 僕 )になってんの?
・・・人形による、完璧な記憶操作か・・・!
どうやって、記憶をすり替えるのだろう? サブリミナルでも、駆使するのかな?
サブからカバンを受け取ると、僕は、校門に足を踏み入れた。
< 16 / 187 >

この作品をシェア

pagetop