ナンセンス!
もう深夜になっていたが、若い連中は、夜行性である。
テーブルやテントなど、設備が調達出来た者たちは、早々と、出店準備に取り掛かる為、続々と、アーケードに集まって来た。
店主から、電気を貸してもらう話なども進められ、文化祭準備の様相を呈して来た。
こうなると、さすが高校生である。 色んなアイデアが生かされ、にわか作りの模擬店は、着々と、夜を徹して準備が進められていった。

「 皆さん、初めまして! 今回の、このイベントをプロデュースした、高田 美津子です。 高校の教師です 」
僕は、商店街に集まって来た参加者を一同に会し、ビールケースの上から挨拶した。
「 今回、この寂れた商店街を、若者の街とする第一弾が、このイベントです! 突然の事で、大変だとは思うけど・・ これが成功したら、次回から、あなたたちは、自由にこのスペースを使えるの! 大人に制約される事無く、自分を自由に表現出来るスペースよ? 運営に関しては、新生 仙道寺さんに仕切って頂き、警備・外渉は、武蔵野鬼龍会の方にお願いしてあります。 ヨロシクっ! 」
口笛と共に、拍手。
鬼龍会がバックについていれば、何の心配も無い。 参加者たちは、俄然、奮起し、準備に取り掛かった。
商店街の夜は、更けていった・・・
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