鬼守の巫女

「それでは失礼致します」

そう言って少女は頭を下げると、部屋から出て行こうとする。

「あ、あの!」

「……はい?」

少女を呼び止めると、少女は私を振り返り優しく笑った。

「私はこれから……どうなるの?」

その私の問いに彼女はほんの少し目を見開くと、それからまたニッコリと笑った。

そして次の瞬間、少女は私の手を取るとキュッと手を握った。
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