鬼守の巫女
「凪様……おはようございます」
しかしほんの数メートルも歩くより早く、また声を掛けられた。
「あ、おはようございます彩乃さん」
そう言って教室から手を振っている彼女に手を振り返した。
この学校で……大きく変わった事がある。
それはこの学校に……クラスが《二つ》増えた事だ。
一つは今まで皇楼から出る事の出来なかった、日向と樫月家のクラス。
人数も少ないので二家で一クラスに纏まった。
それからは彩乃さんも……そして馨さんもこの学校に通っている。