遠距離恋愛


『扉が閉まります』


そういって閉まってしまった電車の扉


ゆっくりとゆっくりと動き出す電車


樹が手を振ってくれている


私はー…
私は無意識のうちに走っていた

樹に向かって手を振って


もう届かないのに樹の名前を呼んで


ホームの端まで思い切り
樹を思って走ったんだ....



これが私達の別れ
18歳の春だった....
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