夜空に咲く僕たちの願い
でもそんな光景を「面白くない」と見ている人たちがいた。
俺はその視線を感じるこどができなかった。
近寄る足音。
そしてその足音は俺たちの近くで止まった。
「何してんのよ?俊介」
「おい、何やってんだよ。ジョー」
そのタイミングが全く一緒だった。
「せーの」と合わしたくらい。でも合わしたところで微妙にズレたりするけれど、その時はぴったり同じタイミングだった。だから余計怖かったのだ。
俺はその言葉にびっくりし、ゆっくりと右を見る。
そこには仁王立ちする瑠花。
そして今度は左を見る。
そこには出席簿と自分の担当する英語の教科書を持った修平。
再び視線を満里奈に戻すと口をパクパクするタコが一匹。
…これってもしかしてヤバいですよね?
ごくん、と唾を飲んでゆっくりと満里奈の顔を掴む手を離した。
右には彼女、左には満里奈の彼氏。
何だか嫌な空気が漂っている。