夜空に咲く僕たちの願い


悪気があるわけじゃないんだ。ただクリスマスを共有したいだけ。
キミたちのカップルはどこに行くのかな?と興味があるだけだよ。
参考にしたくてね。




小さくなった満里奈を見て俺は吹き出してしまった。
まるでタコがお湯の中に入れられてさらに真っ赤になる感じ。小さい頃それを見て「なんだか可哀想だけど面白い」と思った。
フラッシュバックしたように目の前はそれに似た人間が立っていた。




「そんな顔すんなよ。可愛い顔が台無しですよ?」



こう言って満里奈の頬っぺたを右手で掴んだ。
タコの口のみたいになる満里奈の唇。
それをパクパクと動かしていた。




「離してよ、ジョー」




「だからジョーって呼ぶなっつの。ジョーって呼んでいいのは修平だけ」





「じゃああたしもいいってことでしょー?」




さらに力強くすると満里奈の顔は潰れていく。
可愛い顔が台無しになった。
でもそれが何だか面白くて目が離せない。



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