夜空に咲く僕たちの願い
その姿に背筋がぞっとする。
今鬼のお面があったら瑠花に見せてあげようと思った。
「そっくりだよ」って。
そう言ったら顔面パンチかな。
「…瑠花…」
「俊介、あんた今何時だと思ってるわけ?何で連絡返さないの?」
一度でもいいから、と願ったことがあった。
それは瑠花が俺を起こしにくること。
眠る俺にそっとキスをして「おはよう」と言ってくれるのだ。だけどそういう願いは、希望しないときにやってくる。
そして夢とはかなりかけ離れた現実の世界が目の前にあった。眉間に皺を寄せて佇む瑠花に「神様、こんなの違います」と叫ぶ俺がいた。
「……ごめん。考え事しててさ。携帯見てなかった」
「それで?今日学校は?」
奥の方でズキンと頭が悲鳴をあげた。
「悪い、頭痛いから今日はやめとくわ。」
「はぁ?俊介もなの?」
「俊介もって何だよ」
「だって渓斗も休むってさっき連絡あったから」