夜空に咲く僕たちの願い



バージンロードをゆっくりと歩いていく瑠花。
そしてついに新郎のところまで歩み寄っていた。




この時の記憶はあまりない。
気がついたら走り出していた。





「瑠花!!」





どこまでも響く声―…




その声を聞いて振り向く瑠花。




俺は間違っていたようだ。
形なんか関係ない。
愛があれば乗り越えられるんだ。




俺の隣にはキミ以外考えられなくて―…




だからずっと傍にいてよ。






「瑠花がもしすべて捨てても俺がいいって思うなら俺もすべて捨てる覚悟はできてる。瑠花がいるなら俺は幸せなんだ!!だから…瑠花……」





この時の俺は瑠花にとってのヒーローになれたかな。
それはドラマのワンシーンのようで。
やはり俳優に向いているのではないかと思う。



ざわつく場内。
後ろでは新郎が間抜けな顔をしていた。






「俺んとこに来い!!!」






手を差しのべると瑠花は「うん」と言って俺の手を求めた。




繋がる手と手。





この手をもう二度と離したりはしないよ…





瑠花をやっと手に入れられた。





お前がいるから俺は生きていける。






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